宇宙人発見は近づいた？

　2021年2月1日の朝日新聞に、「宇宙人発見・近づいた？」という科学欄の特集記事が載りました。どういうことかというと、中国が180億円かけて完成させた電波望遠鏡が宇宙の知的生命体からの電波受信観測を始めたというのです。中国の研究者は、「知的生命体を最初に見つけるのは中国だろう。Xデーは20年以内に来る」と言ったそうです。あるアメリカの科学者は、「人類は生まれたての新興文明で、宇宙には高度な知的生命体が多数存在する」と信じています。「私たちの天の川銀河の中に、生命が住める惑星は少なくとも3億個ある。…最近では、英ノッティンガム大のチームが、天の川銀河に少なくとも36の知的生命体がいると推計した。」（同記事）

なぜ宇宙人を探すか

　なぜ、こんなにも宇宙人を熱心に探すのでしょうか。一つは、「進化論」を証明したいからです。命は長い時間をかけて、自然（偶然）に生まれたと学校で教えています。だとしたら、広い宇宙（1000億個の星を持つ銀河が、1000億以上ある？）に他の生命体が存在していなければなりません。もう一つの理由は、植民地獲得です。人類は、今、行き詰まっています。いつまで経っても地球に平和と繁栄が実現しません。教育が進み、経済が発展すれば皆が幸せに暮らせると信じていました。しかし、貧困や飢餓はそのままで、格差が広がるばかりです。いっそのこと、新しい星でやり直すことを願っているのです。

宇宙人は救世主？

　人類は、救世主を待っているのです。高度な文明を持つ宇宙人なら、深刻な地球の問題を解決してくれるに違いありません。宇宙人探しは、人間の絶望感の裏返しです。しかし、彼らが味方だとどうしてわかりますか。実際、映画では地球侵略者のイメージばかりです。コロナよりも恐ろしいウィルスをもたらすかも知れません。もし、悪意をもって地球にやって来たなら、人類などひとたまりもありません。だとしたら、彼らに見つけられないのは、ある意味、幸運なのです。

宇宙人よりも素晴らしい方

　新聞記事で面白かったのは、東京大学の戸谷友則教授のコメントです。「最初の生命と考えられるRNA（リボ核酸）が自然に生まれる可能性を検討。水や有機物だけの原始的な環境で分子が一つ一つ結合して高度なRNAが偶然できる確率は、ほぼ0と結論。残念ながら宇宙人からメッセージが来ることはない。」つまり、命はどこからやって来たのかという疑問は、振り出しに戻ってしまったわけです。聖書は一貫して、創造主が宇宙も地球も生命も造ったと主張します。残念か幸いかわかりませんが、宇宙人はいません。しかし、すばらしい知らせがあります。創造主がおられるのです。その方は全能で、優しくて、人間の味方です。人間の将来に素晴らしい計画を持っておられます。なぜわかるのでしょう。一人息子であるイエス・キリストを地球に送って、私たちの罪の問題を解決してくださったからです。私たちは宇宙の孤児などではありません。宇宙の創造主が、私たちを見守っておられます。宇宙人よりも素晴らしい創造主が私たちの味方だと、ぜひ知っていただきたいのです。

　 「天を創造した方、すなわち創造主。地を形造り、これを仕上げた方、すなわちこれを堅く立てられた方、これを形のないものに創造せず、人の住みかに、これを形造られた方、まことに、この主がこう仰せられる。『わたしが創造主である。ほかにはいない。』」（旧約聖書・イザヤ書45章18節）